(番外編)W杯2次予選 キルギスVS日本 レビュー

アジア2次予選2勝1敗で2位につけているキルギスとの首位決戦。どんな内容だったかを振り返る。

スタメン

日本は中島がいたの左サイドハーフに原口を置いた。

前半

キルギスのゲームプラン

キルギスは守備では5バックになってスペースを埋める。ボールを奪うとCBから裏やウイングバックにロングボールで繋ごうとしていた。特に2→6への長いサイドチェンジが目立ち、チームとしての狙いを感じた。ピッチにも慣れており、キックがそれに影響されていない印象を受けた。

日本のビルドアップに対しては柴崎と遠藤にマンマークに近い形で付き、自由を与えないようにしていた。それによってサイドに追いやってボールを奪うという狙いがあったのだと思われる。

日本の対応

いつも通りの4231。荒いピッチによってパスが跳ねてトラップが乱れ、ビルドアップには苦しんだ印象。困ったときは無理に細かくつなごうとせず、伊東や永井を裏に走らせて勝負させていた。CBのロングフィードを防ぐために伊東や永井がプレッシャーをかけるようになったが押し上げが甘い場面があり、サイドチェンジを許すこともあった。

左サイドは長友と原口。中島より原口はワイドに位置するので内側のスペースに味方が走り込みやすい状況だった。前半最後には伊東が右から左のニアゾーンに流れてパスを受け、シュートを放つシーンがあった。原口は南野や永井のランニングを囮に自らドリブルでカットインする場面もあった。

南野が獲得したPKを決め、0-1で前半は終了。

後半

前半を受けてどのように変化していったか見ていこう

日本

日本の攻撃時、原口がタッチライン際まで幅をとったことで6に迷いを与えることができていた。前半よりは繋ぎにも余裕が生まれ、2点目のフリーキックのきっかけとなる遠藤の突破につながった。

キルギス

後半も自信を持ってプレッシング、幅を生かすビルドアップをしかけていた印象。サイドチェンジから決定機を作った。

中島翔哉のプレー判断

伊東純也と交代で左サイドハーフで出場した中島。自陣深い位置でドリブルを開始してボールを奪われかけたり、実際にロストしてカウンターを打たれたりとドリブルをしようとするあまりピンチを招く結果となる場面が多くみられた。より高い位置で長所を生かしてほしい。ポルトでの序列が下がっていることが頷けるプレー内容だった。

まとめ

0-2で日本が勝利。対日本を考えた組織的な守備と攻撃を見せたキルギス相手になんとか勝ち点3をもぎ取った。GKの出来次第では結果は変わっていたかもしれない試合。今後の試合もアウェイではより高いチーム力が求められるだろう。

(久保建英初ゴール) マジョルカVSビジャレアル レポート

今回は久保建英を中心に見ていこうと思います。

SofaScoreより

右サイドハーフでスタメン出場となった久保。守備のときには442のブロックの右翼を担当し、自陣深くまで下がって守備をする。攻撃時には中央に寄ってボールを受けようとしていた。

要求される高い守備意識

442で引いてブロックを組む関係上、サイドハーフにサイドハーフが付く場面があり、久保の戻りが遅いことで右サイドで数的不利を作られる場面が多々あった。後ろ向きのスプリントはアタッカーとしてはできるだけ避けたいだろう。自陣深くまで下がるとカウンター時にはより長い距離を走らされる。しかし久保のポジションではそれが求められる。久保の長所を生かしきるなら守備時は2トップの一角において前残りに近い形をとらせると良いと思うが、実現するだろうか。

徐々に信頼を獲得しつつある?

セビージャが欠場したこの試合では、プレースキッカーは久保建英に任されていた。この試合ではPKを獲得し、念願の初ゴールも達成した。これをきっかけに久保の動き出しに反応してくれる選手が増えることを願う。相手を背負ってパスを受ける場面にはフィジカル的な不安があるが、彼が走り込むスペースにはいつも決定機を生み出す可能性があると思う。

積極的なコミュニケーション

サストレと久保建英
フェバスと久保建英

右サイドバックのサストレをはじめ、フェバスやダニロドリゲスらに積極的に話しかけていた久保建英。会話することで出し手と受け手のタイミングを合わせる連携の成長スピードはどんどん上がると思う。PKを蹴らせてもらうアピールは続けてほしいところだ。

得点シーンのポジショニング

とにかくスペース見つけるのが上手い久保。得点シーンでもきちんとライン間中央に位置取っていた。今までは同じ場所にいてもパスが出ないことが多かったが、今回はフェバスがラストパスを出してくれた。そのタイミングが遅すぎなかったため、余裕をもってシュートまで持っていけたと思う。

まとめ

喉から手が出るほど欲しかったゴールがやっと取れた久保建英。これによって無駄な焦りをそぎ落とし、さらなる素晴らしい活躍を期待したい。

(久保建英先発)バジャドリーVSマジョルカ 第12節 レビュー

久保建英が5試合振りにスタメン出場を果たした試合となりました!

スタメンこんな感じ。

マジョルカはいつもの4141、バジャドリーは442。

久保建英は右サイドハーフ。

フリーマン、久保!

 攻撃のときは自由が与えられているのか、右サイドハーフの位置から左まで流れてパスを受けていた久保。ある意味メッシかエジルのような雰囲気を感じる。久保が左から決定的なクロスを上げた8分ごろのシーン。その前には左に流れた久保とセビージャやラゴらとの連続的なパス交換が行われ、ある程度の信頼を勝ち取っている雰囲気を感じた。

久保は相手陣地でパスを受けると積極的に勝負を仕掛けたり前が空けばすかさずシュートを打ったりしていた。ペナルティエリア付近で速い楔をズバッとブディミルに刺した場面もあったが決定機とはならず。

マジョルカ、セットプレーに弱すぎ問題

 マジョルカは40分にコーナーキックからホアキンフェルナンデスに頭で決められ失点。今季マジョルカの試合をすべて観ているが、セットプレーで2桁失点はしていると思う。どれもマークを外されてフリーで叩き込まれる失点が多いので対策が必要、というかしていないとおかしいレベルなのだが。。。それでも先制点はセットプレーだった。

イドリスババから変更した効果は

マジョルカのヴィセンテ・モレノ監督(手前)

 アンカーとしてこれまでほぼすべての試合に出ているイドリスババを替えてペドラサにしたマジョルカ。ババは守備で刈り取り役のカンテタイプのプレイヤー。

変更した理由はババのビルドアップ能力の低さかなと思う。4141ではビルドアップにおいて、CBと三角形を形成するアンカーは重要な役割を担う。しかしババは足元の技術には長けておらず、自信の無さからかロストしたり楔を入れられない場面が多かった。

 ババを替えて組み立て時の不安要素がいなくなったマジョルカが効果的にビルドアップをできたかというと、そうではなかった。マジョルカはバジャドリーのプレスに苦しんでまともにビルドアップができた場面があったかどうか。

セビージャが下りてきて組み立てに参加したり久保が絞ってきて手助けをするがちぐはぐ。結局サイドにおいやられてラゴジュニオルの突破に頼るしかなかった印象。トップの長身ブディミルにポストプレーさせようにもうまく収まらないシーンが多かった。

こんな感じで前半は1-0で終了。

後半、どう変わった?

後半もあたふたした展開が落ち着かず、CBとGKの連携ミスからバジャドリーにPK献上。49分に2-0となった。GKはマジョルカデビューゲームとなったファブリシオ。マジョルカは攻撃の形も作れないまま、かなり苦しい展開。

50分頃の久保、この試合二度目の絶妙なグラウンダークロスを放つも味方は無反応。シティだったらジェズスやスターリングが詰めていたはず。

マジョルカは60分にフェバスを投入して攻撃的に。この辺からオープンな展開。カウンター合戦。

67分、久保交代!

 このタイミングで日本代表は交代となった。久保の苦し紛れのパスがカットされて決定機を招く場面もあり、本人としてはかなりストレスの溜まる試合だったと思う。裏にいいタイミングで飛び出すもパスが出ない場面もあった。久保には独力で突破する力はあるが、このチームではあまりに味方のサポートが微力でもがき苦しんでいる感じ。より質の高いチームの方が良さが生きそうだがそのためには結果が必要。難しい。。。

マジョルカ一矢報いるか

 試合終盤にさしかかるにつれてスタジアムの雰囲気は絶頂に。ここの観客は歌やら手拍子やらを全員がやっているんじゃないかという程一体感がすごい。

 マジョルカはベテランのセビージャを替え、かつて久保の獲得したPKを外したプラッツを投入。鋭いシュートを放つなど攻撃力を示した。フェバスが気を吐くスプリントで意欲を見せるも決定機をまったく作れないマジョルカ。アディショナルタイムにはエヴァートンからレンタルのサンドロラミレスのゴラッソでダメ押し3-0で試合終了。

あとがき

 久保建英としては今回も悔しいプレー内容となったのではないでしょうか。良い連携を見せたのは冒頭のシーンぐらいでした。マジョルカとしても攻撃の形を作れず1点も取れずに終わってしまいましたね。ビルドアップの形からもう一度練り直す必要がありそうなマジョルカでした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

こちらの記事では久保建英の能力を特集しています。https://oosyusoccer.com/takekubo

DAZNヘビーユーザーイチオシ!海外サッカー実況者・解説者紹介

 週末はもちろん、平日深夜配信の試合であってもDAZN欧州サッカー中継を生で観ることが多い主です!DAZNは取り扱うリーグが多く、限られた時間の中で観る試合の選択を強いられるほどになってきました。CLでは普段あまり見ないチームの試合でも日本語実況や解説がついています。知らないチームの試合でも実況解説のトーク次第でその試合が面白く感じられるのはもちろん、そのチームについての知識や興味が深まることだってあるんです!

 

そこで今回は、DAZNの海外サッカー中継を担当されている実況、解説者の中から主がおすすめする方々を実況者と解説者を交互にかつ網羅的に紹介していきます!選手やアナウンサーとしての経歴には触れず、喋りに関して書いていきます。

実況者① 永田実

永田実

主な担当

・プレミアリーグ

・ツルヴェナ・ズヴェズダ(CL)

主の印象

 この人が実況だと無条件で試合を観たくなる。それくらいの安心感を感じさせるアナウンサー。言語化は難しいが聞いていて心地良い声、抑揚のつけ方が上手いと思う。明瞭かつ爽やかで聞き取りやすさ全振り。

 CROSSの発音は素晴らしく、苦し紛れのクロスボールも永田さんによっていい感じに見えてしまう。語尾を短く切った「シュートだ!」もかなり好み。マンチェスターユナイテッドはユナイテッド、トッテナムはスパーズ。1人実況でツルヴェナズヴェズダの試合を担当しがち。噛まずに言えるようになったのは永田さんのおかげと記憶している。

解説者① 川勝良一

川勝良一

主な担当

・プレミアリーグ

・ラリーガ(バルセロナ多め)

主の印象

 語尾に「ね?」をつけることが多いねっとりとした話し方が好み。選手個人の技術を切り取って話すのが特徴。トラップの置き所やシュート、ドリブルなど感覚的で言語化しにくいことを細かく解説してくれる稀有な解説者。

 先日ザハが見せたPK獲得につながるドリブル突破の解説「足に乗せる切り返し」は印象的。バルセロナの選手、特にメッシには「特殊」「特別」という言葉で能力を表現することが多い。

実況者② 原大悟

原大梧

主な担当

・ラリーガ(主に乾貴士所属チーム)

・プレミアリーグ(まれ)

主の印象

 独特の高めの声ながら聞き心地よく、試合が盛り上がる。1人での中継が多いが、元気の良さや適度に入る解説で物足りなさを感じさせない。

解説者② 小澤一郎

小澤一郎

主な担当

・ラリーガ

主の印象

 現地取材を怠らないサッカージャーナリスト。スペインでの取材で得た生の情報を中継で聞けることもあり、濃密な時間を過ごせる。スペイン語が分からない主でも現地の新聞が取り上げた内容がわかり、ラジオで何が話題になったかもわかる。

 ゲームの内容についても組織全体の動きを解説するので理解が早まる。思ったことはネガティブでもストレートに話すのでチームの問題点が見えてくる。データと試合内容をバランス良く話す解説者。

実況者③ 北川義隆

北川義隆

主な担当

・セリエA

主の印象

セリエA自体に馴染みが薄い主でさえ惹きつけられる喋り。熱狂的ロマニスタ。自らの経験を生かして現地の濃密な情報を喋る実況者の1人。監督の口の開きから発言を予測するイタリア語読唇術を度々披露する。SNSで話題になったトピックをイタリア語検索の仕方から丁寧に説明する。怪我人が出ると落胆し、チームを心配する傾向が強い。

解説者③ 粕谷秀樹

粕谷秀樹

主な担当

・プレミアリーグ

主の印象

言わずと知れたユナイテッドファン、辛口解説でおなじみ。とはいえ近年のユナイテッドに対する解説には完全同意。辛口でもなくただ事実を述べていると主は思う。スモーリングやフィルジョーンズのビルドアップ能力には厳しい評価。ダニエル・ジェームズなど良い働きをする選手には高評価。ユナイテッド以外の試合を担当することも多い。

実況者④ 桑原学

主な担当

・プレミアリーグ

・ラリーガ

主の印象

Jリーグジャッジリプレイの司会進行役でおなじみ。プレミアとラリーガで数多くの試合を担当。落ち着いたトーンの声が特徴。実況者の余計な喋りによって試合の雰囲気がぶれて伝わることがあるが桑原さんの中継はそれが無い、と思う。サッカーそのものに対する理解が比較的深いので、両チームの布陣を試合開始直後に簡潔に解説することがある。ジャッジリプレイでの経験からか、疑惑の判定があると解説者よりも深い話をする。

解説者④ 戸田和幸

戸田和幸

主な担当

・プレミアリーグ

主の印象

常にフラットで視野の広い、冷静かつ情熱的な解説者。選手個人というよりはチームを取り上げて布陣や戦術、その意図を推測して言語化する。ゴールシーンの解説では得点のきっかけとなったプレーに遡って解説。ピッチで起こった現象をできるだけ多く伝えようと実況より口数が多くなることがある。早口になると主語を抜かすことがり、実況の下田さんに聞き返されることもしばしば。中継の際は両チームの直近数試合を観て準備をしているらしい。著書に『解説者の流儀』がある。主読了。

実況者⑤ 下田恒幸

下田恒幸

主な担当

・プレミアリーグ

・バイエルンミュンヘン(CL)

主の印象

一番サッカー実況がうまいと思う。「シュート!」とは言わず選手名を叫ぶ。ナイスキーパー。「落として○○」「ワンタッチ○○」など、言い切りの形で喋るのでリズム感がよく、聞き心地が最高。「色合い」「距離を変える」など独特な表現あり。戦術理解度が高く、FWが誰を気にしながらプレスに行くか、選手交代時の布陣変更の詳細などに言及する。解説者の説明のあと、それをかみ砕いて言い換え理解しようとすることがある。

解説者⑤ ベン・メイブリー

主な担当

・プレミアリーグ

主の印象

第2言語とは思えないほど言い回しが適切で語彙が豊富。現地メディアの情報を入れつつ、両チームの戦術の狙いについて解説する。カタカナの発音が英語なので勉強になる。

実況者⑥ 安井成行

主な担当

・プレミアリーグ

主の印象

安定感があり、実況の欄に名前があると嬉しい。「先制マンチェスターシティ!」が印象的。叫びがカッコイイ。リサーチ力による情報量がすごい。解説者とのやり取りも滑らかでかつ解説者の説明を聞き流している感がない。戦術理解度が高いことは言葉選びをみれば分かる。

あとがき

いかがでしたでしょうか!合計で11人挙げてみました。書いてみて思ったのですが、「この人の喋り良いな」と思っていてもその詳細を言葉にする難しさを感じました。実況者の場合は結局のところ声で好みが人それぞれ決まってしまうのかもしれないとも思いました。ただ、好みの実況者が見つかればマイナーな対戦カードの試合でも楽しめますので声に注目しつつ試合を観るのも面白いです!

今回の記事が少しでも皆さんの役に立てれば幸いです!

(長友佑都フル出場)CL グループA 第3節 ガラタサライVSレアルマドリー レビュー  

スタメン!

 ガラタサライは3バックで長友とマリアーノが幅をとり、2トップ。守備時はベルアンダが一列落ちて352のようにしていました。マドリーはカゼミロがアンカーでインサイドハーフにバルベルデを起用してきました。

 マドリーは前線から積極的にプレッシングをかけてガラタサライにつながせないようにしていましたね。バルベルデはインサイドハーフですが最前線まで出て行ってプレッシャーをかけるシーンもあり、かなり積極的に守備をしていました。

ガラタサライの最初の決定機

 9分、マドリーの中盤3人が前に出てプレスをかけた結果、ライン間にいたベルアンダがフリーになってエンゾンジから縦パスが入ります。アンドーネが抜け出して決定機となりましたが、シュートはクルトワがセーブ。

 マドリーの穴として「カゼミロの脇」はよく言われますが、この試合ではバルベルデとクロースが高い位置でプレスをするのでライン間が空き、ピンチとなる場面がいくつかありました。とはいえマドリーのプレッシングがはまっていたので苦労したのはガラタサライの方だと思います。

CBのミスからマドリー先制!

 CBのミスパスをアザールがカット。ベンゼマとのワンツーでアタッキングサードへアザールが抜け出し、マイナスのクロスをクロースが合わせて先制しました。マドリーのプレッシングが効いていたので、パスコースが少ないイメージがガラタサライの選手たちに定着していたかもしれません。

後半、布陣変更!

後半、ガラタサライはCBのドンクを下げて右サイドハーフのフェグリを投入しました。これによって4バックとなり、攻撃の人数を増やした形となりました。

長友佑都とバベルの関係

 長友はバベルと縦関係を組んでいました。攻撃時、長友はバベルに預けて裏へ抜け出すというシーンが何回かありました。バベルの立ち位置次第(張って受けることが多かったが、少し内側で受けるなど)では長友が抜け出す展開がもっと数多くつくれたのではないか、と思います。

かつてのキレが戻りつつあるアザール

 マドリーに移籍してからアタッキングサードでのアザールのドリブルが弱体化していましたが、この試合では切り返しの速さや相手の出足への反応速度が上がっているように思いました。ベンゼマとの連携も当初よりは洗練されてきた印象です。そのアザールは82分にヴィニシウスと交代しました。

終盤、耐えるマドリー

 ガラタサライがエムレモルを投入してさらに攻撃的にしていく中、マドリーはなんとか前線の守備強度を保ってガラタサライのビルドアップを制限できていたように思います。ガラタサライは大外からのクロスやモルの突破力で同点弾を狙いますが、最後までネットを揺らせず0-1でマドリーが勝利しました。

感想

 アウェイチームのマドリーが引かずに前に出て守備をしたことでガラタサライが終始苦しめられた試合でした。その中心となったバルベルデは良い選手だと思います。ガラタサライは最初の決定機を決められなかったのが痛かったと思いました。

CL グループC 第3節 マンチェスターシティVSアタランタ レビュー

スタメン!

ホームのシティはウォーカーが復帰、フォーデンをインサイドハーフで起用しました。アタランタは3バックでマリノフスキーがトップ下という形でした。

両チーム、序盤から布陣変更の駆け引き

前半はアタランタがシティのビルドアップをどう止めるか、そしていかにカウンターにつなげるかという構図でした。

(1)スタート時

試合の構図

 シティはCBのロドリを一列前に上げてギュンドアンと横並びにしていました。これはアタランタがイリチッチとゴメスの2トップで2CBをはめようとしたからだと思います。また、アタランタは人に付く意識が強く、ギュンドアンがパスを受けると後ろからすごい勢いでプレッシャーがかけられました。これによってシティはハーフラインを越えるのに苦労していました。

(2)変更後

 ビルドアップで苦しんだシティは、ロドリをCBの位置にとどめて改善を図りました。アタランタからすると2トップではめやすくなりましたが、前を向いた状態で最終ライン2人で組み立てられるのでシティはハーフラインを越える回数が増えました。

アタランタの守備

 アタランタの試合は初めてみることになった主ですが、シティ相手にかなり攻撃的な守備をしていたのが印象的でした。ほとんどマンマークで、CBですら前に出てプレッシャーをかけていました。

ハーフラインを越えられて自陣で引いて守備をするときもアタランタは5バックより前の選手は基本的にマンツーマンでした。これによってシティはいつものニアゾーン攻略があまりできず、外からのクロスでゴールを狙わざるを得なくなっていました。

ここからはシティがどのようにアタランタの守備を攻略したかを考えていきます。

(1)個々人の「質」

 シティがこの強烈な守備に対してどのように上回ったかというと、私はプレーの質の高さだと思いました。1点目アシストのスターリングのクロスはかなり精密でしたし、5点目アシストのマフレズのもそうです。ここ最近のシティはニアゾーンを潰されても外からのインスイングの高精度クロスから得点を重ねていますよね。

 エデルソンの超高精度ロングフィードもこの試合は良い意味で目立ちましたね。相手GKから最終ラインを破るパスが出てくるチームを普段相手にしていないでしょうから、アタランタはかなり戸惑ったと思います。

(2)相手最終ラインの乱れを突くランニング

 アタランタはマンマークで守備をし、担当の選手が下りるとCBまで前に出てプレッシャーをかけます。その影響で一時的に最終ラインに段差ができてしまい、その穴をスターリングやデブライネが見つけて裏抜けをし、チャンスを作っていました。

まとめ

アタランタは強烈な守備でシティを圧迫してボールを奪って先制点を取ったものの、終わってみれば5-1。シティの強さを身に染みて感じる試合となってしまいました。

ダニエル・ジェームズ:スピードだけじゃないその魅力を解説!

 今回は、スウォンジーから彗星の如く現れたマンチェスターユナイテッドのダニエル・ジェームズについて特集します。ベイル二世といわれ、ギグスも認めるほど彼のスピードは素晴らしいですが、そのほかにも良さがあることに気づいたのでご紹介していきます!

まずはジェームズの基本情報をざっと見ていきましょう!

・ 1997年11月10日 生まれ

・身長170cm

・ イングランド生まれ。父親がウェールズ出身のため、ウェールズ代表としてプレー

スウォンジー・シティー時代

Wikipediaより

彼がスウォンジーで主軸として試合に出場し始めたのは18/19シーズンからのようですね。17年にはシュルーズベリー・タウンにローンされるも一試合も出場できませんでした。18/19の1シーズンの活躍でユナイテッドに引き抜かれたことになります。そこからいきなりトップチームデビューを飾ります。す、すごい人生だ!

ユナイテッド移籍!

ユナイテッドは2019年の夏の補強でジェームズを獲得しました。 『スカイスポーツ』によれば、移籍金は1800万ポンド(約25億円)だったそうです。

ユナイテッドの試合を毎試合観ている私の移籍決定を受けての感想は、 「え、また左ウイング!?」でした。当時はラッシュフォード、マルシャル、サンチェスが在籍していたので、明らかな人数過多だと思いましたね。しかし、試合を観ていくうちに彼の魅力に気づき始めました。

スピードだけじゃない!試合ごとに明らかになっていく才能の数々

ここからが本題!ジェームズのピッチ内での能力を見ていきます。大きく3つ紹介します。

①オフザボール時のフリーラン

 第9節のリヴァプール戦、66分からのカウンターでジェームズの特長が発揮されました。彼はボールを持っていないとき、自分がどこに走り込めば味方をフリーにできるかを知っています!

 ユナイテッド得意のカウンター、シュートまで一気に持ち込みたい局面です。ラッシュフォードがフリーでボールを受けます。それよりも少し低い位置にいたジェームズは10番がボールを持った瞬間、トップスピードで左斜めに走ります!そのおかげでファビーニョを中央から外に連れ出し、バイタルエリアに広大なスペースを作り出したのです!これによりラッシュフォードはフリーでシュートを打つことができました。

 このように、ジェームズは自分がパスを受けるためでなく、ボールホルダーを助けるランニングができる選手なのです!私は突破が持ち味のただのスピードスターかと思っていましたが、その考えは間違っていました。

②逆足精度の高さによる突破のバリエーション

 ジェームズのプレーを見てきた方ならご存じかもしれませんが、彼は利き足ではない左足のキックの精度がある程度高いのです。

これが活きてくる状況はズバリ、サイドでの一対一です!

 右足しか使えない選手が左サイドでボールを持ったとき、選択肢はカットインしかありません。この場合、相手DFは内側に入られないことだけを意識すればよいので、対応がかなり楽になります。

 しかしダニエル・ジェームズの場合、縦にドリブル突破して左足でクロスを蹴ることができるので、選択肢が2つできます。DFからするとカットインに加えて縦突破も注意しないといけないので対応は一段と難しくなります!その上彼は加速力に長けているので一瞬で相手を置き去りにすることができるのです!

(ルカクがいたらジェームズのクロスからのゴール、増えてたのかな。。。)

③献身的かつクレバーな守備

ここまで攻撃面での良さを挙げてきましたが、彼は守備でも素晴らしいです!ユナイテッドサポーターの方、今頷きましたね!  (?)

1)ロスト後の猛烈なプレスバック

 これをしてくれる選手には胸を打たれます。ジェームズの場合は自分がロストしたときだけでなく、味方が失ったときも全速でプレスバックしていますよね。さらに、彼はアタッカーの守備にありがちな守備をさぼっていないことを周囲にアピールするのが目的の「アリバイ守備」ではなく「奪いに行く守備」をします。試合を観てもらうとよくわかるのですが、足を出して奪いにいき、何ならタックルします。他の選手も見習ってほしい!特にマルシャル!

(2)ボランチへのパスコースを切りながらのプレス

前線からプレッシングをかけていくとき、ジェームズはただ追うのではなく背後を確認しながらパスコースを1つ潰して寄せているのです。

 こういったプレーは少々地味かもしれませんが、中央の選手にパスが通るとそこからは様々な展開ができるので、できるだけパスを通させたくないわけです。彼はその危険性を理解しているので、リヴァプール戦でもファビーニョへのコースを切りながらマティプへプレッシャーをかけていました。逆に言えば、これができないと前線の守備が機能しません。

あとがき

 いかがでしたでしょうか。21歳とまだかなり若い選手ではありますが、スピードが命のウインガー、ではなく頭の良さや献身性も兼ね備えた選手であることがわかっていただけたと思います。彼の今後が楽しみです!

(久保建英出場)マジョルカVSレアル・マドリー 第9節 レビュー

スタメン!

 アザール出産もあってマドリーはかなりターンオーバーをしてきた印象です。その結果サイドバックやインサイドハーフがかなり攻撃的なメンバーとなっていました!

 前半全体として、マジョルカは守備のときはフェバスが前に出て442、マドリーはカゼミロがアンカーの4123で攻め込むという構図でした。マジョルカは前線から積極守備で奪ったらカウンター、が狙いだと思わせるシーンが多かったです。

早々にゴール!

 左サイドハーフのラゴジュニオルがアタッキングサードでオドリオソラと一対一の勝負をしかけ、カットインから低い弧を描くシュートをファーサイドに流し込んでマジョルカ先制!ラゴジュニオルが独力で得点したという形ですが、オドリオソラが対人守備でラゴジュニオルを自由にさせすぎたという印象を受けました。とはいえ、ラゴジュニオルの突破力には驚きました!

マジョルカ、優勢!?

 マドリーがセットして守備をする時、中盤に攻撃的なイスコとハメスを起用したこと前線のプレスがさほど強くないことが影響してかマジョルカはマドリー中盤がカバーしきれないスペースを使ってボールを動かし、攻撃ができていました。マジョルカの攻撃のきっかけは基本的にカウンターなのですが、スピードダウンさせられたとしても落ち着いてポゼッションしていました。その結果、マドリーはマジョルカがボールを持つとずるずると下がって守備をし、スペースを与えていました。

徐々にマドリーペースに!

 前半の終盤になってくると、マドリーがボールを握る時間が多くなってマジョルカはブロックを組んで守る場面が増えました。マドリーは敵陣深くまで持ち込んだり、シュートで攻撃を終わらせるようになったのでマジョルカがカウンターを発動させるのも難しくなっていた印象です。攻め続けるマドリーですがゴールを決める所まではいきませんでした。前半は1-0で終了!

マドリーが決定機を作れない理由

 後半、マドリーは前半の終盤と同じように一方的にボールを握っていました。奪われてもその後のプレスでマジョルカにカウンターを出させないようにし、ボールを回収していました。

 しかし、マドリーはボールを握りながらも決定機をつくるところまではいきません。その理由のひとつに、前線の選手の位置取りに原因があると思います。

 前提として、マドリーの攻撃には明確な狙いや共通認識が選手に落とし込まれているようには見えません。となるとヴィニシウスの独力の突破や一本のスルーパスなどで局面を打開できないと厳しいわけです。

 図のように、この試合ではマジョルカのCBとSBの間に大きなスペースがあることが多かったです。が、ここをマドリーは使おうとしませんでした。ベンゼマが走り込むことはありましたが、ニアゾーンを有効活用できたシーンはありません。ヴィニシウスタッチライン際まで張った位置でボールを受け、ドリブルを開始したい選手なのでマルセロとの位置関係が悪くなる場面が多かったです。そのマルセロもヴィニシウスにボールを預けたあと、内側に入りつつもニアゾーンまで走ることはしませんでした。これによってボールホルダーとサポートする味方との距離が遠くなり、決定機をつくるには個々の突破しか無い、という状況になっていたと考えます。

久保建英に課されたタスク

 久保フェバスと交代して右サイドハーフで出場しました。マドリーに攻め込まれる時間帯でしたので、久保建英は442ブロックの二列目の右で引いて守備をするシーンが多かったです。また、サイドバックがつり出された後にスペースができるとそこを埋めていましたね。こうなるとカウンターに転じるときにゴールまでが遠くなり、走る距離が長くなるので、アタッキングサードで良さを発揮したい久保にとって厳しいところではあります。

自陣深い所でパスを受けるシーンがたくさんありましたが、サイドバックとの連携がうまくいかなかったり、リスクの高いパスにチャレンジしてインターセプトされることが多かった印象です。激しい身振りで悔しさをあらわにするシーンもありました。守備のときに2トップの一角に置かれるようになれば久保としては理想的ですね。

74分、オドリオソラが退場!

 マドリーは10人になった後、ビルドアップ時にはカゼミロが落ちて擬似的な3バックを形成していました。久保建英は左右問わずワイドの奥を狙ってポジションし、積極的にパスを引き出す動き出しを見せていました。アタッキングサードでドリブルを仕掛けるシーンもいくつかありましたが決定機を生み出すまでは及びませんでしたね。

試合終盤、耐えるマジョルカ

 勝利が見えてきたホームチームは、このまま逃げ切ろうと辛抱強く守備をしていました。ただ、全員が引くのではなく前線の2枚がコースを切りながらプレスを続けていたのは驚きです。脚をつる選手も何人かいましたね。

 マドリーはロドリゴ、ブラヒムディアスを投入して攻勢に出ようとしますがマジョルカの強固なブロックを崩すことはできず、試合はマジョルカの歴史的勝利で幕を閉じました!

感想

 ホームチームが粘り強く守備をした結果が現れたと思います。マドリーはアウェイで格下を相手にするとき特有のインテンシティの低さが出てしまった印象です。久保建英は積極的な守備でチームを助けました。攻撃では味方との連携がまだまだ出来上がっておらず、まるで移籍したてであるかのような印象すら受けました。逐一代表に招集されるのは、これから信頼を得ていかないといけない選手にとっては厳しいですね。。。今後に期待です!

(番外編)W杯アジア2次予選 第2節 日本VSモンゴル 感想

 普段は欧州の試合を主に扱っていますが、今回はインターナショナルマッチウィークということで番外編としてやっていきます!

前半

 日本は4231、モンゴルは4141で守備、という構図でした。 ボールは日本が敵陣で試合を支配する展開が続きましたね。

・各選手の位置取り

 ビルドアップでは柴崎が下り気味で組み立て、遠藤はライン間で受けようとする意識が見られました。中島長友よりも低いエリアまで下りてきてボールを受けようとしていました。出来ればライン間やより高い位置で幅を取ってほしいところではあります。右の伊東はタッチラインまで張ってスルーパスを受けて突破、という場面が多く見られました。南野はモンゴルのアンカーの脇をうろうろしながらフリーでボールを受けて出し手とワン・ツーをするシーンが印象的でした。

・日本の攻撃(崩し)の傾向

中島があの位置でパスを受けられると一気に決定機に。この試合では長友のクロス精度が高かった。

 日本はアタッキングサードまで侵入すると、両サイド共に大外からのクロスを選択するシーンが多い印象でした。右では酒井伊東が連携して伊東を裏に突破させてクロス。左では下りた中島からパスを受けた長友がSBと一対一で突破してクロス。この攻撃は何度も繰り返されており、得点にもつながりました。伊東長友両選手クロスの精度が高かったのが大きいと思います。大外からのクロスはゴールまでが遠くなるのでキックの精度が大きく影響します。

 中央で待つ選手に対してもっとタイトに付いてくるチーム相手だと得点できる確率がぐっと下がりそうなので、ひとつ内側のレーンに左では中島、右では遠藤などが位置できるとより近い位置からクロスを上げられると思います。

前半は4-0で日本がリードして折り返しました。

後半

 後半も引いて守るモンゴル、支配する日本という構造は変わらずでした。日本は交代で安西鎌田原口を投入しました。中島は内側にベースポジションを取るようになりました。

・攻撃の傾向

 原口が左に入ると、長友からサイドの裏にスルーパスで左サイドを突破できるようになりました。原口は相手の最終ラインまで張りますが、中島は自陣ディフェンスライン付近まで下りてくるのでこのような攻撃はできませんでしたね。その中島はトップ下に入りましたが、そこからはプレーの判断がシンプルになり、ボールの循環の際中島の位置で停滞することは少なくなった印象です。

・冨安、もも裏の負傷でピッチを退く

 代表戦で怪我をして、それをきっかけに所属チームでのパフォーマンスが落ちるというのは絶対に避けてほしいと思っていました。が、試合終了間際に冨安がジャンプの際筋肉を傷めた様子でピッチを後にしました。ボローニャでの試合に影響が出ないことを祈るばかりです。

まとめ

 相手は格下、日本がブロックを組んで守備をするシーンがほぼ無い中で6-0の勝利でした。中島は相変わらずCBのあたりまで下りてきてボールを受けようとしており、渋滞を引き起こしているのは気になります。伊東のクロス精度が意外に高かったのは発見でした。怪我に気を付けて次の試合もやってほしいですね。

(久保建英途中出場)マジョルカVSエスパニョール 第8節 感想

 成績が低迷している同士のゲーム。マジョルカのホームでどのような試合が行われたか、見ていこう。今回は試合のディテールを分析しているというよりは選手個人に注目して書いてみた。

 

スタメン。試合はアジア市場を意識してか現地時間正午キックオフとなった。

 前半はエスパニョールがボールを握って支配する展開が多かった。その途中でマジョルカが奪ってカウンターという構図。ただ、両チームとも明確な狙いやモデルがあったようには感じられなかった。

 マジョルカがビルドアップするときはいつも通りセビージャがSBとCBの間に下りて組み立てることが多かった。とはいえ、そこで優位をとれても効果的に前進できていたかというとそうでもない印象。

 サストレの突破からブディミルが先制してスコアは動いたが、試合全体としてのクオリティや密度はほとんど感じない残念な前半だった。

マジョルカは開幕からほぼ全試合を観ているので個人を取り上げて印象を書いていこうと思う。

 まずはセビージャ。白髪がかっこいい34歳のベテラン。ポジションはインサイドハーフ。パスの精度が高いが機動力は控えめな遠藤保仁タイプをイメージしていたが、実際は結構違う。かなり守備のタスクが与えられているし、フィジカルコンタクトも多い。しかしパスの方はそれを武器にしている印象を受ける割にミスが多く感じる。

 次にラゴジュニオル。左サイドハーフでほぼレギュラー。身体能力を生かしてスピードで抜くタイプだが細かいドリブルもしようとする。SBと呼吸が合わず位置取りが被ったり連携がぐだぐだになっているのをよく見る。オフザボール時は足元で受けようとすることが多く、味方のパスの選択肢には選ばれづらい。

主、久保が交代出場してテンションが上がる。

 両チーム攻めあぐね、中途半端な展開が続く中、57分に久保がラゴジュニオルに代わって左に投入された。守備時には4-4-2の二列目のブロックに加わって守備。カウンター時に久保は裏に抜け出す動きをしたが味方の選択肢に裏パスは無かった。

 守備時、久保の背中側からスルーパスを通されてシュートを打たれる場面があった。自陣深くで背後の敵を意識しながらコースを切る守備は改善の余地がありそうだ。

 後半の終盤あたりは守備が中心となったマジョルカは二点差を守り切り、開幕戦以来の勝利を収めた。